――DVD&ブルーレイが発売となるシーズン1ですが、放送当時の反響や感想を教えてください。
吉田:私の回りでの反響はとにかく大きかったです。おもしろい、質が良い、映画のような映像美でゲストも毎回豪華でワクワクしたと。それから、何より百合という役が、私に合っていたと言っていただきました。それは私自身も感じていたことで、とても自分に近い役というか、役との境目が分からなくなるくらいにのめり込みました。あとはこの5人のバランスが本当に良くて、現場のスタッフさんもクリエイティブのプロ集団で、妥協しない現場だったので、そういう現場の雰囲気もきちんと作品に反映されて、結果として視聴者のみなさんに受け入れていただいたのだと思います。
三浦:観てくれた友達からの評判は本当によかったです。吉田さんも自画自賛していましたが、吉田さんと百合は本当に役柄としてぴったりでしたね。オリジナル版を観ていても、顔がだぶってくる感じがします。本当にベストキャストだったと思います。
永山:僕の周りにオリジナルのファンがいて、撮影しているときも「どうなの? おもしろいの?」とあおられていたんですが、オンエアが始まったらすごくおもしろいと言ってもらえました。今回DVDになるので、より多くの人に観てもらえるので嬉しいです。
滝藤:僕は自分の役がすごく好きになりました。パッケージ化でまた多くの方に観ていただいて、シーズン3、4とやっていきたい役になりましたね。
光石:みなさんに言われちゃいました。本当に楽しくてこのメンバーの中に入れていただいたことが幸せです。監督はじめスタッフさんも素晴らしいお仕事をしてくださる方々で。スタッフ、キャストのチームワークがいいので、そこを観ていただきたいですね。
――特に注目してもらいたい回はありますか?
吉田:私は何話ということではなく、捜査一課の5人が集まってディスカッションするシーンが毎回好きでした。滝藤さんや光石さんは特に説明セリフが多くて、大変だったと思うんですけど、なんなくこなされてましたね。そこに絢斗くんがちゃちゃを入れて、三浦さんがキュッと締めるという5人のバランスが絶妙に発揮されていたと思います。
三浦:ゲストでユースケ・サンタマリアさんが登場する回(4話&最終話)がすごく印象に残っていて好きですね。ユースケさんとは初めてだったんですけど、たぶんああいう人なんだろうなというくらいハマっていました。黙っていると怖い顔ですもんね(笑)。話もとてもおもしろかった。
光石:僕は6話ですかね。戦後の話が登場して。フィルムを使ったり、美術部や衣装メイクや、いろんなパートが大変だった回だと思います。
――シーズン2が決定しました。続編が決まったときの気持ちと期待したいことは?
吉田:本当に大好きな作品なので、決まったときはすごく嬉しかったです。オリジナルがシーズン7までありますので、この先もずっと続けばいいなという期待を秘かに抱えております。シーズン2では、チームのみんなのパーソナルエピソードが見られたら嬉しいですね。
三浦:ひとりひとりの個性がもっと際立ってくるといいなと思っています。それからこの作品では楽曲も印象に残るので、その時代時代のメイン音楽に、もっと日本の曲を使ってほしいですね。
永山:2が決まってとても嬉しかったんですけど、1では頭で考えすぎてしまっていたところがあるので、みなさんの胸を借りつつ、今度はもう少し肩の力を抜いてできたらと思います。
滝藤:またワイルドでカッコいい俺ができるんだなと思っています(笑)。
――滝藤さんはシャワーシーンをやりたいとおっしゃっていましたよね。
4人:見たい!
滝藤:身体を鍛えているのでね。ぜひシャワーシーンと馬に乗るシーンをお願いします。
光石:バカやろう(笑)。
滝藤:あとはボクシングを始めたので、そういう格闘技のシーンもいいですね(笑)。でも本当にシャワーシーンをやるなら、身体を作らないといけないので撮影の2か月前には教えてくださいね(笑)。
光石:僕はシーズン1の宣伝VTRを撮ったときに、緊張しすぎて「コールドゲーム!」って大声で言ってしまいまして。もう俺にシーズン2はないな。4人のチームになってしまうなと思っていたので、呼んでいただいて幸せです。
吉田:うふふ。
光石:この5人の中に入れていただいて、あのスタッフの皆さんに会えるんだなと思うと、楽しみで嬉しくてしょうがないです。
監督:シーズン2では、キャストの方も自分はこういう人生を生きてきたんだと分かる回がちょいちょい入ってくると思います。
5人:へえ~。
監督:シーズン1とはまた違う、新しいものをみんなで作っていければと思っています。
――百合の魅力を、周りのみなさんはどう感じましたか?
光石:どうなんですかね。やっぱりミステリアスな部分もあるので、聞いちゃいけないこともいっぱいあるんだろうなと思いながら、僕の役はある程度距離を取って接している感じだと思っていました。
永山:主役の女性が、アウトローとまではいかないですけど、少しそういう部分があるのがいいですね。僕は一緒に動いている場面が多いのですが、心強いし、気持ちいいです。
三浦:僕はこのなかで唯一、百合の過去を知っている設定なんです。いろいろあって、独身を貫いているという。公私ともに、ね。だから本当にぴったりのキャストですね。
吉田:ははは。
三浦:百合には少し闇がありますが、吉田さんは、闇は抱えてないですけどね。
吉田:ありますよ。
三浦:そうか、やっぱりぴったりです(笑)。
――吉田さんは連ドラ初主演でしたが、座長ぶりはいかがでしたか?
吉田:私は、撮影に入る前は多少なりともプレッシャーがあったんですけど、現場に入ると、ここにいらっしゃるみなさんが、本当にストーンと自然にいさせてくださったので、ノンストレスでした。そういう意味でもこの作品が本当に好きで、現場が好きです。シーズン2でも居心地の良さは変わらないでしょうし、とても楽しみです。
滝藤:とてもステキでしたよ。昔から知っていたので、「あぁ、羊さん、あんな(主役)ところに行っちゃったな」と思いましたけど。すごいなと。僕が主役をやるときが来たら...。
三浦:ははは。
滝藤:なんで笑ったんですか!(笑) もし来たら、羊さんのように無理をせず、いつも笑顔でやれたらと思いますね。
永山:それぞれが好きなように時間を過ごしているような現場で。変に無理して喋るみたいなことも僕自身していなかったですし。吉田さんはその中心にいてくれている感じがすごくしていたので、ふたりのシーンとかもすごく有難かったです。
三浦:座長っていうと、どうしても舞台のイメージがあって、映像だとあまり関係ないかな。ただ主役として、周りの人間が気を使わないでいられるというのは素晴らしいことだと思いますね。すごく気を使う人が若いころにいたので。現場の雰囲気が変わっちゃうのでね。そういうことがないのは素晴らしいと思います。
光石:羊さんは本当に自然に現場に佇んでらして。スタッフの方ともフラットにみんなと話すんです。すごくいいなと思ってました。
――最後に主役の吉田さんから、DVDをご覧になる方、シーズン2を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。
吉田:オリジナル版のファンの方は、世界観が損なわれるんじゃないかというのが一番の心配事だと思います。手前味噌になるかもしれませんが、オリジナルの世界観を踏襲しつつ、それに加えて日本人らしい、いわゆる人情とか、情の部分も加えられた、日本で作る意味のある作品になっていると思います。世界にも誇れるドラマだと自負しています。ぜひDVD、ブルーレイで何度も楽しんでいただきたいですし、シーズン2の予習にもしていただいて、今度はこういうゲストが出たらいいなとか、この5人のエピソードゼロはどういうものなんだろうと想像してみたりして、シーズン2のオンエアを楽しみにしていただけたら嬉しいです。
Photo/吉村永 Text/望月ふみ