――お芝居や歌に興味を持つようになったきっかけは?
「小学2年生の時、アメリカ版のミュージカル『アニー』を見て、歌に興味を持ち始めました。演技に関しては、『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ』という映画を見た時、ダコタ・ファニングさんの演技力に圧倒されて、私もこんな演技ができる女優さんになりたいと思うようになりました」
――その後、現在の事務所に所属することになった経緯は?
「ダンスを習っていたのですが、たまたま芸能関係者の方が見学にいらして、声をかけてくださったんです。その方から今の事務所を紹介してもらって、オーディションを受けました」
――女優として初めての大きな仕事になった映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のオーディションを受けて、みごとヒロイン役に! このオーディションで印象に残っていることは?
「最終審査で路上ライブをしたことですね。その場所が真冬のお台場だったので、とにかく寒くて! ショーパンで歌うように言われたんですけど、最初はタイツをはいてたんです。そしたら脱ぐように言われて、寒い~!と思いながら、ショーパンで歌ったのを覚えてます(笑)」
――ライブのように人前で歌うのと、映画やドラマなどの撮影では、心持ちは違ったりする?
「全然違いますね。ドラマの現場は、一日中ずーっと気を張ってる感じだけど、ライブは逆に本番の1時間くらい前からバッと集中する感じで。エネルギーの使い方が違う気がします」
――今年はラジオのパーソナリティーを務めたり、ファッション誌に登場する機会もあったり。そうやって新しいことに挑戦するのはどんな気持ち?
「新しいもの好きなので、これからもいろんなことに挑戦していきたいなって思います。でも、今はお芝居がとても楽しいので、お芝居の仕事をたくさんやりたい。まだやったことのない舞台にも挑戦したいし。舞台って、稽古から最終日まで長い期間があるじゃないですか。そうすると、"じゃあ、明日はこうしてみようかな"みたいに、演技について時間をかけて考えられるから。そういう環境にいられるのはあこがれですね」
――現在放送中のドラマ『水球ヤンキース』に、女子水球部のマネージャー・渚役で出演中! 自分と似ている部分はある?
「『カノ嘘』で演じた小枝理子もそうだったんですけど、好きなことに一生懸命になっちゃうところは似てるのかなって思います。渚も、自分が一番支えたいものが水球で、水球部に対する熱は誰よりもあるので。それを心の中に置いて演じてます」
――劇中では巫女姿を披露したりもしているけど、コスプレには興味ある?
「私、映画『下妻物語』が大好きで、深田恭子さんみたいなロリータファッションがかわいいなと思った時期があったんです。自分のそういう姿は想像がつかないのですが、やってみたい気持ちはすごくあります。あと、今まで出演した作品が全部学生役で、制服なんですよ。学生服は好きなので、まだまだ着たいです(笑)」
――渚の幼なじみで熱血タイプの尚弥(中島裕翔)と、あこがれの存在である龍二(山﨑賢人)。櫻子ちゃんとしては、どっちがタイプ?
「尚弥は、とてもまっすぐなんですよ。まっすぐな人はステキだとは思うんだけど、好きになるかっていうと......う~ん、やっぱり龍二かな? 今後の渚は、好きなんだけど前に進めないもどかしさみたいなところが描かれると思うので、そういう部分で女の子にも共感してもらえたらうれしいですね」
――芸能界を目指す読者にアドバイスをお願いします!
「私も昔『Audition』とかを読んでいて、インタビューでいろんな方が"ありのままの自分を出すことが大事だ"って言うのをよく見てたんですけど、正直、"それ以前にありのままの自分を出す場がない!"と思ってたんです(笑)。でも、『カノ嘘』のオーディションを受けてみて、自分できっかけを作ることが大事なんだって実感しました。オーディションに応募することでもいいし、とにかく前に進むことが大切だと思います」
photo/ 藤本和典、text/ 林 桃、hair & make up/ 木内真奈美(Otie)、styling/Yoshino、衣装/すべてスタイリスト私物